南国の植物


蘇鉄 ソテツ

ソテツ


 生育は遅いが成長すれば樹高は8m以上にもなり、その際でも移植が可能なほどに強健である。

 幹は太く、たまにしか枝分かれせず、細い枝は無い。一般に日本に出回っている種類は九州の南部に自生しているもので、他に熱帯地方から温帯地方の地域に分布している種類もある。


ソテツは南国を思わせるようなエキゾチックな姿をした観葉植物で、九州では普通に大きなものが庭植えされる。

 種子は有毒物質を含んでいるが、澱粉分も多いので、皮を剥ぎ、時間をかけて充分に水に晒し、発酵させ、乾燥するなどの処理をすれば食用になる。沖縄県では飢饉の際に食料として飢えをしのいだとの伝承もあるが、毒にやられて苦しむ人が出て「ソテツ地獄」という言葉が生まれた。

 日本の薬局方には収載されていないが、中国では漢方薬として、葉、種子、茎、花、根が薬用になると考えられている。

 そてつ地獄第一次大戦後の戦後恐慌期から世界大恐慌期の慢性的不況下における沖縄経済、および県民生活の極度の窮迫状況を意味する用語。

米はおろか芋さえも口にできずに、野生のソテツの実や幹を食べて、ようやくにして飢えをしのぐといった悲惨な窮状をたとえてこう呼んだ。

 ソテツの実の食べ方

 実を割って40日間天日干しをし、殻の中から白い身を取り出す。そして、毎日水を取り換えながら1週間漬けてあく抜きをして、その後ふたたび乾かす。最後に製粉機にかけて小麦粉のような真っ白な粉が出来上がる。食べないほうが良いとの意見が多数。

沖縄だけでなく南の島々(GUAM/SAIPAN/PALAUなど)では、古くから食用にされていたらしい。
しかし、やはりその毒性は強く、様々な弊害が報告されている。